【着物男子のアイテム解説 Vol.11】袴
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着物のアイテムをひとつずつ紹介していくシリーズの第11回、
今回は「袴」について説明していきます。
何が必要なのかはこちらの記事にまとめておきました!
また、「着物男子のアイテム解説」のタグから、
個別のアイテム紹介の過去記事一覧を読むことが出来ます。
袴はカッコイイだけじゃない
着物男子に興味のある皆さんだから言う訳じゃないんですが、
袴って、カッコイイですよね……!
着物姿を3割増しどころか5割増しで格好良く見せる効果があると思います。
そもそも着物姿で3割増しになっているとすれば、
1.3×1.5=1.95でほとんど2倍です。
かしまさが着物を着るときは専ら袴を履いています。
着物というより袴が好きなのかもしれない。何だかそんな気がしてきました。
しかし袴の良さはそのシルエットに限らず、履いたときの心地よさにもあります。
姿勢が良くなる
まず、袴を履くと姿勢が良くなります。
背中側、帯結びの上に「腰板」という台形の部分を乗せて固定しますが、
この腰板が当たっていることで、背筋が伸びて清々しい心地がするんです。
普段は猫背がちなかしまさですが、袴を履くとどうやら姿勢まで変わるようです。w
帯をちゃんと結ばなくてもいい
いや、ちゃんと結ぶに越したことはないが。
袴は帯を締めた上に、前後から4本の紐を結んで固定します。
つまり帯結びを紐で固定してくれるので、帯が解ける心配を減らせます。
更に言えば結び目も袴の中で隠れてしまうので、
ちょっと適当になってしまっても結んであればなんとかできる
ということでもあるのです。
だからこそ、帯結びに自信がない初心者ほど袴をオススメしたい。
確かに着付けの手順が増えますけどね。
活動的になる
袴はもともと、着物の活動性を上げるアイテムです。
例えば、剣道や弓道などの武道でで袴を履くのは
「動きやすくするため」という側面があります。
着物姿で走るのは転びそうですが、袴なら何だかできそうな気がしませんか?
また、大正時代の女学生の制服が袴になった理由も、
活動的な一部の学生がお父さんやお兄さんの袴を履いたのがきっかけなんだそうです。
よって袴を履くと着物でも動きやすくなる、ということが言えると思います。
特に着始めたばかりだと着慣れていないこともあり、
何をするにもどこに行くにも億劫になってしまったりして、勿体ない。
着物でもアクティブに動けるようになる袴、存分に活用しましょう。
普段着ではない?
しかしながら、袴姿の男性を見かけるとすれば式事くらいで、
礼装のものであり普段使いはしないという感じがあります。
「男の着物姿」自体が稀ですし、袴男子というといろんな意味で目立ちます。
でも、かしまさは普段着に袴でも全く問題ないと思います。
前述したように、帯結びが不安でも袴の紐で補強ができますし、
動きにくいと思われがちな着物姿でも身軽に行動することができます。
更に短くてそのままでは着られない着物を隠すという使い方もできます。
それに、どうせならカッコイイ姿から始めたいですよね。
着物男子をやっていると、絶対に袴姿になりたいと思う時が来ます。
持っていて損はしないですよ、普段着の袴。
袴の種類
男性袴には大きく分けて
「馬乗袴(うまのりばかま)」と「行灯袴(あんどんばかま)」の2種類があります。
馬乗袴は股の部分が分かれている「ズボン型」、
行灯袴は分かれていない「スカート型」です。
股の部分を分ける布がない分行灯袴の方が扱い(畳み方)は簡単ですが、
中は着流しと同じ状態なので「袴を履いている」感は少なめです。
一方で馬乗袴は着物の裾が割れた状態を保てるので裾捌きがよく非常に動きやすいです。
活動的に着物を着たいなら「馬乗袴」を選ぶことをおすすめします。
ちなみに武道用の袴はほとんど全て「馬乗袴」です。
袴の色柄
無地袴
普段使いから略礼装まで幅広く活用できる袴です。
素材も綿から化繊、正絹のものまでいろいろあります。
縞袴
最高級品の「仙台平」を筆頭に、礼装用の袴です。
高級品ほど縞模様の中身が緻密で色の奥行きが深いです。
着物のコーディネートによってはこれを普段使いにできないこともないんでしょうが、
どうしても紋付など礼装用の袴なのでコスプレ感が出てしまうと思います。
某先生のコスプレをするならむしろこちらを選ぶべきですね。
柄ものの袴
無地でもなく縞々でもない柄物の袴です。
金糸銀糸を用いたビカビカしたものが大半なので
「金襴袴(きんらんばかま)」とも呼ばれます。
近年では成人式などでも多く見かけますが(主にオラついている系の人)
本来は日本舞踊などで使う舞台衣装用の袴です。
普段着として使えないことはないですが、ものすごくチャレンジャーです。
地味なものが多い男の着物なので、つい欲しくなる気持ちも分かります。
でも、使いどころはあんまりない。
かしまさも持ってますけどね。家の中で着て楽しむくらいしかできないです。
最初の1枚はどれがいい?
といったところで、まず入手する「最初の1枚」にはどんなものが良いのか。
黒無地の馬乗り袴をオススメします。
黒はどんな色と合わせてもおかしくならない色なので、
何色の着物に合わせても、黒の袴なら絶対に合います。
そして馬乗り袴。
袴を履くとどれくらい裾捌きが違うのか、一度体感してみてください。
ネット通販などでポリエステルのものが数千円で入手できるほか、
綿のものが欲しければ武道用の袴を活用するという手もあります。
いずれにしても「礼装」のイメージがある袴ですが、
そこまで値段が高いものではない、ということが分かっていただけるかと思います。
まとめ
- 袴はカッコイイ
- 普段着でも袴を履くと動きやすくなって便利
- 無地の袴は普段着にしやすい
- 袴はカッコイイ
以上、
今回は「袴」について説明いたしました。
では皆様、良い着物生活を!
かしまさでした。
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