【着物男子のアイテム解説 Vol.7】履物
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着物のアイテムをひとつずつ紹介していくシリーズの第7回、
今回は「履物」について説明していきます。
何が必要なのかはこちらの記事にまとめておきました!
また、「着物男子のアイテム解説」のタグから、
個別のアイテム紹介の過去記事一覧を読むことが出来ます。
和装用の履物には大きく分けて下駄(げた)・草履(ぞうり)・雪駄(せった)があります。
下駄
下駄は足を乗せる部分が木でできているもののことを指します。
木と言っても様々ありますが、「桐」の下駄が最高級とされています。
普段着用の着物や浴衣と一緒に履くことが多いです。
カランカランと軽快な音がしますが、素材が木で固いので、
慣れないうちは足が痛くなって歩きにくいかも知れません。
下駄というと歯が2枚出ているものがよく思い浮かべられますね。
二枚歯下駄といいます。そのままです。
歯が1本のものは一本歯下駄、もしくは天狗下駄などと呼ばれます。
常にバランスをとって歩かないといけないので、
体の歪みを補正する効果も期待できるようですが、
ま、慣れないと歩きにくいと思います……。
それに歯の長い「高下駄」が多いので、転ぶ危険性も高いし。
また歯のある下駄はその分身長が高くなりますので、
もともと背の高い人は逆に不便かもしれませんね。
下駄には他に「右近(うこん)下駄」という種類があります。
歯がなく、横から見ると斜めにカットされているので、
木で出来たサンダルのように気軽に履くことが出来ます。
底にウレタンやゴムが張ってあって、滑りにくくなっているものも多く、
歯がない分高さもあまりないので、より気軽に履きやすいと思います。

草履・雪駄
広い意味では「下駄以外」の和装履物のことを「草履」と言います。
昔は植物の繊維を編んで作っていましたが、現在では様々の材質のものがあります。
白い鼻緒(指に掛ける部分)のものは礼装用です。
雪駄は草履の一種です。まぁ、ほぼ同じものです。
その昔、茶人として有名な千利休が、水を打った露地を歩く時に
足が濡れにくいよう、草履の底に革を張ったのが始まり、らしいです。
草履と同じように、普段着から礼装まで幅広く使えるものが売られています。
表面に張られた革や布によって様々な色柄がありますので、
お洒落の幅が広がりますね。


サンダル
草履も下駄もサンダルみたいだよね、と思った方。
そうなんです。極論を言えばサンダルで代用もできます。
あまり派手でないビーチサンダルなどを着物に合わせても
違和感があまりなさそう。
鼻緒を引っかけるのがどうしても痛くて苦手、という方は
こういう方法を試してみても良いかも知れませんね。
ブーツ
正統派の着方からは逸脱してしまいますが、
(だから礼装にはやっちゃダメよ)
着物にブーツを合わせるのも、なかなかカッコイイものですよ。
女性の卒業袴では「袴にブーツ」が定着していますが、
男子が袴にブーツを合わせると、坂本龍馬みたいになります。
足袋を履いていると普段の靴もきつく感じられますので、
いつもよりワンサイズ大きいものを選ぶか、
足袋を履かずにブーツにするかした方が歩きやすいと思います。
スニーカー
もう和装履物に拘らなくてもいいんじゃない? という感じになってきました。w
個性的な着こなしにはなりますが、
着物にスニーカーを合わせて楽しんでいる方もいらっしゃいます。
「あえてこれを選んでいるんですよ?」というコーディネートは結構難しいので、
手持ちの靴をただ合わせただけだと、多分うまくいかないと思う。
なにげに上級者向け。
見た目だけでなく「履き心地」も重視しよう
いろんな履物を紹介しましたが、さて最初に買うならどれがいいのか?
ひとまずは「雪駄」の中から気になったものを選んでみましょう。
その時に見た目とともによく確認して欲しいのが「履き心地」です。
いくらカッコイイものを見つけても、
履きにくくては着物でのお出かけがどうしても億劫になってしまいがち。
ウレタン素材のような柔らかいものを選べば失敗は少ないかと思います。
もっとも、実際に和装履物のお店に出向いて選ぶのであれば
実際の感触を確かめられるので確実なんですがね……。
まとめ
- 和装履物には下駄・草履・雪駄などがある
- まずは柔らかいウレタンなどの雪駄を選ぼう
- 見た目だけでなく履き心地を確かめて選ぼう
- 和装履物以外を合わせるという手段もなくはない
以上、
今回は「履物」について説明いたしました。
では皆様、良い着物生活を!
かしまさでした。
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